本間龍さんの「ブラックボランティア」を読みました

本間龍さんの「ブラックボランティア」を読みました

こんにちは、yuko( @tokyo2020watch1 )です。

本日は本間龍さんの著書『ブラックボランティア』の読後レビューです。

ネタバレが嫌な方はページ最後まで行って、Amazonのサイトで概要を御覧ください!

感想をまとめると「それはそうなんだけど、うん、でもボランティアやりたい」でした(笑)

ボランティアの魅力

自分が「ボランティア」と呼ばれることに抵抗がなくなったのは東日本大震災の災害復興ボランティアへ行ったことがきっかけです。

そこで気づいてしまったんですよね、ボランティアの魅力に。

助けに行ったんだけど、自分が助けられる、みたいな。

人とのつながりを実感する体験を何度もしました。

会社で働くときは「利益を最大化するためにどうするか」と頭を使って行動するけれど、ボランティアで行ったときは「目の前の人にどう役立てるか」を考える。

その方が私にとって自然でストレスが無かったんですよね。

近所の佐々木さん
人の役に立つと嬉しいよね~

災害復興ボランティアでも、農家や漁師の手伝いをしていると、それは「経済活動の無償サポートになるからボランティアがやるべきではない」という意見もあり、ボランティアの活動範囲とそうではないことの差をつけるのは難しく、活動をしながら疑問を抱いたことはあります。

それでも、ボランティア活動を通して出会った人との繋がりは、会社など経済活動を中心とした社会活動では得られなかったものです。

オリンピックのボランティアも、期間中の活動を通してそういった体験やその後の人生に繋がる「なにか」を得られるんじゃないかと期待しています。

オリンピックの運営組織に対する不満

「ブラックボランティア」を読むと、納税者として東京オリンピックに不満が出てきます(笑)

民間が電通一社なのは何故なのか?

電通の手のひらで踊らされていることは大いに不満です。

今回のオリンピックから、スポンサーが一業種1社ではなくなったということ。

これは完全に電通のやり方ですよね。

そうするならば、スポンサーを集める電通の役割も他社とシェアするべきではないだろうか?と思います。

電通がオリンピック事業でどれぐらいの利益を見込んでいるのかと疑問に思い、電通のIRページをチェックしたのですが中期計画を開示されていませんでした・・・。

とはいえ、電通社員の年収はオリンピック事業が無かったとしても1000万円を超え続けると思うので、ここに関しては不満の程度は半分です。

組織委が財務状況を公開しないことは不満

税金を投入しているならば、組織委の財務状況は開示されても良いのではないかと。

わたしは今は横浜市民ですが、以前は都民だったので、税金の使途については追求しても良いのではないかと思います。

ボランティアだからではなく、納税者としてウォッチしなければならない問題ですよね。

ボランティアの条件は今後見直してくれればいい

2018年8月現在の東京オリンピックの大会ボランティアの条件は以下の通り。定性的なものを除いています。

  1. 2002年4月1日以前に生まれた方
  2. 活動期間中において、日本国籍又は日本に滞在する在留資格を有する方
  3. 大会期間中及び大会期間前後において、10日以上の活動
  4. オリンピック・パラリンピック競技に関する基本的な知識がある方
  5. スポーツボランティアをはじめとするボランティア経験がある方
  6. 英語、その他言語及び手話のスキルを活かしたい方

「ブラックボランティア」で書かれている応募条件は、2018年3月に案として公表していたものですが、その時点から少し変わっています。

例えば、「組織委員会が指定する全ての研修に参加可能な方」という条件は記載がなくなりました

各地会場がある自治体でも都市ボランティアの応募が始まっていますが、飲食費や通信費は負担する、と明記している自治体も出てきています。

つまり、この本のように、様々な反応によって少しずつ条件を変えてきているということ。

これは、変えていってくれれば良いと思っています。

yukoとしては10日間は厳しすぎる(休みたいし、競技の応援もしたいし)ので、その緩和も期待しています!

大いに不満なのは開催時期と「学徒動員」

「ブラックボランティア」を読み、うんうんと頷いていたのは開催時期についての疑問と学生ボランティアに依存しようとしている点。

日本の真夏に運動会?灼熱の元でマラソン?!?!

本書を読みながら日本の真夏に開催することでハッピーなのはアメリカのスポンサーだけじゃん、ということに驚愕してしまいました。

選手、観客、ボランティア、誰にも良いことなんてないのに不思議だなぁと思っていたこの時期の開催。

そんな理由だったなんて。

2018年のような「災害級の暑さ」が来ないとも限らないし、そうなると、熱中症で倒れる人がバタバタと現れるのは目に見えている。テロですよね。

マラソンを午前5時にスタートでも、沿道から水を撒くでも、バカバカしくてもいいけど最大限の対処はやって、まさかの事態だけは避けてほしいです。

今から時期を変更する、ということはおそらく不可能なのだと思いますが、それでも変更するべきとの主張はし続けます。

学生でボランティアをする人はしっかり事前勉強を

今の学生さんは、知識もあるし能力もあるし若いから体力もあるし、でボランティアには適正だと思いますが、しっかりと本書を読んで、見えない経済活動の中に取り込まれるんだよ、ということだけは知ってほしいと思います。

ただ、日本の学生が、海外からの観客や関係者の日本人としては考えられないようなリクエストに応えたり断ったりする経験は無駄にはならないという考えも少しあります。

留学をしなくても日本で「日本以外の感覚」を知る機会なのではないかな、と。

テストとバイトと就職活動を優先しつつ、熱中症に気をつけて、社会の仕組みを本書で勉強してから、「経験を時間で買う」ことはネットで言われているほど悪ではないと思っています。

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